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本学学生3人が国連ユースボランティアとして開発途上国での活動に貢献

国連ユースボランティアプログラム(UNYV: United Nations Youth Volunteers)は、国際機関である「国連ボランティア計画(UNV: United Nations Volunteers)」により開発途上国に設置された事務所や現地政府機関で行うインターンシッププログラムです。国際教養大学は、2016年度から関西学院大学を幹事校とする9大学からなる大学コンソーシアムに加入しており、早速3人の学生が同プログラムに参加しました。

UN VOLUNTEERS 国連ユースボランティアプログラム UNV Facebook

小森 一太さん(派遣先:カンボジア)

プノンペン下水道沿いにて

プノンペン下水道沿いにて

これまで様々な草の根ボランティアをしてきましたが、「組織としてボランティアリズムに関わってみたい。」「現実社会、それも国際機関という環境でどこまでやれるのか挑戦してみたい。」という思いから応募しました。

プロジェクトメンバーの地元大学生と

プロジェクトメンバーの地元大学生と(左端が小森さん)

プノンペンでの日常生活で困ることは、ほぼありませんでした。仕事ではチームメイトに恵まれ、プロジェクトの運営をまるごと任されたり、自分のアイデアをイベント?広報?SNS運営に取り入れてもらいました。

UNVカンボジア事務所の同僚と

UNVカンボジア事務所の同僚と(左から2番目が小森さん)

このプログラムの活動を通して「国際機関の一員として生きる」というコスモポリタン的感覚と、「いかにアイデアを共有し、実現させるか」という点での手ごたえを得ることができました。具体的にはカンボジアのUNV事務所におけるプロジェクトコンテスト(Community Action Challenge)の立ち上げ?基盤作成を担い、次年度からのキャンペーンの持続性に貢献できました。理想と現実の交差点に立つ国連機関の中で初めてオフィスワークができたこと、そしてそこで変化を起こし続けるたくさんの人間と巡り会えたことは、他では得がたい体験となりました。

後 智子さん(派遣先:ルワンダ)

2016年の9月から約半年間、ルワンダのUNV/UNDP(United Nations Development Programme)にて広報官として活動しました。開発学の分野で大学院進学を考える私にとって、自分の専門を定め今後のキャリアをより明確にするために、学生のうちに国連で働くということは唯一無二の経験だと思い、このプログラムを志望しました。

International Volunteer Dayにてトイレを新設する様子

International Volunteer Dayにてトイレを新設する様子

ルワンダと聞くと23年前に起きたジェノサイドを想起しがちですが、その後急速な経済発展を遂げ、現在は過去の惨劇を全く感じさせない、近代文明と雄大な自然が融合した素晴らしい街並みとなっています。

SDGsをテーマとしたOne UN Calendarを制作しました

SDGsをテーマとしたOne UN Calendarを制作しました

そんなルワンダの首都?キガリにオフィスを構えるUNV/UNDPにて広報官として私が行ったことは、主にSNSの更新、ルワンダの各国連機関の活動の可視化のための広報媒体作成、イベントやプロジェクトの計画?運営補助、フィールドでの取材やワークショップの開催などでした。これらの活動を通して、デザイン関連のソフトウェアのスキル向上はもちろんのこと、各政府機関の大臣などと接する機会も多かったため、今後に役立つ人脈の構築並びにビジネスの場における英語力と対人能力の向上を達成することができ、人生の中で最も充実した半年間となりました。

砂川 文音さん(派遣先:モンゴル)

ディスカッションに参加してくださったモンゴル国立大学の学生の皆さんと

ディスカッションに参加してくださったモンゴル国立大学の学生の皆さんと(左から4番目が砂川さん)

これから日本に求められる国際協力とは何か。机上の勉学だけでは物足りず、実際に現地に行って湧き上がる疑問や好奇心を探求したいという思いで国連ユースボランティアに応募しました。研究職に興味があった為、モンゴルの内陸途上国研究所(ITT for LLDCs:International Think Tank for Landlocked Developing Countries)を派遣先に選びました。主な仕事内容は、内陸途上国の発展問題に関する論文の提出、SNSアカウント管理、内陸国に関する文献を読み易くするため視覚補助を加えた記事の作成、ワークショップの補助など幅広い職務を担当しました。コンセプトノートの書き方、途上国に関する専門知識や用語など求められる能力が高過ぎて、自分の力不足に悩む日々もありました。

馬が一万頭集まるモンゴルのWinter Horse Festival の様子

馬が1万頭集まるモンゴルのWinter Horse Festival の様子

しかし、いくつも文献を読み漁り、地道に努力を重ねた結果、任せられる仕事が増え多少は貢献できたのではないかと自信を持つことができました。内陸途上国に関する専門知識以外にも、現地や国連内のコネクションを作ったり、モンゴルの文化体験、さらには日本文化(茶道)を紹介したりするなど、プライベートの面でも大変充実した生活を送ることが出来ました。このような貴重な経験を下さった関係者の皆様に心から感謝しています。