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ワシントン全米桜祭りで本学学生(ジョージメイソン大学留学中)が親善大使に
2016年8月から、アメリカのジョージメイソン大学に留学している本学の中原 萌(もえ)さんが、全米桜祭りの親善大使(Goodwill Ambassadors)に任命され、日米の親善のため活躍しました。
全米桜祭りについて
ワシントンD.C.で毎年春に行われる、全米桜祭り(National Cherry Blossom Festival)は、1912年3月27日に、日本の東京市長であった尾崎行雄氏からワシントンに桜が贈られたことを記念し、日米の永続的な友好を祝うイベントです。105回目となる2017年の全米桜祭りは、3月20日(月)から4月15日(土)まで開催されました。
中原さんに、親善大使としての活動内容やジョージメイソン大学での留学生活についてインタビューしました。
ワシントン全米桜祭りの親善大使(Goodwill Ambassadors)に申し込んだいきさつを教えてください。
もともとニューヨークで生まれ育ち、11歳の時に家族と一緒に日本に帰国しました。最初は慣れない生活や日本の文化、日本語の勉強などに追い付くので精一杯でしたが、帰国して半年がたった3月に、近所の公園で桜が散っているのを見て、日本の美しさに初めて感動したのを覚えています。その時に、ようやく少しだけ日本に住んでいる実感が湧いた気がしました。ニューヨークでも、家族と一緒に桜祭りに参加したことはありましたが、全国をピンク1色に染める日本の桜は素晴らしいものです。日本で過ごした10年間で、アイデンティティの葛藤が何度もありました。2つの出身国を好きになったり嫌いになったり、自分の居場所はどこなのかと考えることも多かったです。留学先をアメリカに決めたのも、10年前に離れたもう一つの故郷に実際に行って、アイデンティティを確認したかったというのが大きな理由です。留学を半年終えて、やっぱりアメリカも日本もどっちも捨てられない、自分の大事なものの一つだと感じました。
そんな時に、全米桜祭りのGoodwill Ambassador (親善大使)プログラムについて、そのOBである友達から聞きました。大好きな2つの国を繋げる絶好の機会だと思い、応募を決心しました。
親善大使(Goodwill Ambassadors)の活動内容を教えてください。
全米桜祭の期間中は、1ヶ月間という長い期間を通して様々なイベントが開かれます。親善大使として、VIPイベントでスポンサーの方々に挨拶をしたり、花火大会、凧揚げ祭り、小学校訪問などを通して、アメリカの子どもたちと日本の文化を共有する活動をしました。
個人的に印象的だったのが、在アメリカ日本大使である佐々江賢一郎大使との会食に出席させていただいたことと、日米協会主催のジャパン?ボウルで、日本語や日本に関する知識で熱く競う全米の高校生たちに出会えたことです。
私を含む親善大使6名が実際に行った仕事は小さいものだったかもしれません。それでも、親善大使は桜と同じだと思っています。日米関係を促進させようという思いを象徴するシンボルとして、少しでもアメリカ人や在米日本人の方々の心に響けば本望です。毎週末(時には平日も)活動していましたが、4月15日(土)の花火大会をもって、全てのイベントが終了しました。
アメリカで活躍されている日本人とたくさんお話をし、日本の良さをワシントンD.C.の市民のみなさんとシェアすることができ、いい経験だったと思います。社会人になっても国境を越えた活動をし続けたいと思えた1ヶ月間でした。
最後に、ジョージメイソン大学で何を学んでいるか教えてください。
もともと幅広い分野に興味があり、専攻を絞りたくなくてAIUに入学しました。ジョージメイソン大学に来た時も、AIUや日本の他の大学では学べないようなことを学んでやろうと思い、広く深く授業を取ることを意識しました。例えば、食と人類の進化の関係を探る考古学の授業、音韻論という音だけにフォーカスした言語学の授業、人種や宗教や貧富の差、LGBTや障がいなど多様性を考慮しながらどう教育をするかを考える教育学の授業、欧米以外の文化における性や恋愛の概念について学ぶ、トランズナショナル?セクシュアリティという授業。
広く学ぼうとする時、どうしても基礎的なところで終わってしまうのが嫌で、各分野の中でも絞られたテーマを意識的に履修しました。意外にも、具体的なテーマの授業(特に大学院の授業 )の方がその分野を専門としている学生に色々教えてもらうことができたり、具体的なことをやっている中で、基礎のセオリーを理解できたりします。SF映画における宇宙人言語を解析したり、日本の漫画についてプレゼンしたこともあります。現地の学生にも「なにそれ??」と驚かれるようなマニアックなことを学ぶことができて、ワクワクが止まらない毎日です。
残りの留学期間も満喫してください。インタビューに応じてくださりありがとうございました。