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国連ユースボランティア体験記(2019年度)シリーズ③ ~高濱 凌さん編~
国連ユースボランティアプログラム(UNYV: United Nations Youth Volunteers)は、国際機関である「国連ボランティア計画(UNV: United Nations Volunteers)」により開発途上国に設置された事務所や現地政府機関で行う大学生のためのインターンシッププログラムです。
2019年度、このプログラムに参加した本学学生3名の体験記をシリーズで掲載します。
※これまでの参加学生の記事は、こちらをご覧ください。
高濱 凌さん
参加したきっかけは何ですか
以前から、平和構築分野や難民問題に取り組む国際機関で働いてみたい、という漠然とした憧れがありました。また、留学先や専攻課程の選択という自分を規定していく意思決定をする前に、一度大学とは違う場所で様々な経験をして、判断材料を増やしたいと思いました。
どんな活動をしましたか
UNDPヨルダン事務所で、平和構築担当官として、主に日本政府が支援するプロジェクトに従事していました。シリア危機後、経済的?社会的に不安定さを増すヨルダン国内のコミュニティ支援に主眼をおき、過激主義に対する社会全体のレジリエンスを引き上げることが目的でした。このプロジェクトの中で、国内状況を示す各種統計のリサーチやデータの整理?分析などの業務を行ったほか、UNDPの支援を受けているヨルダン各地のコミュニティを訪問し、その代表者や現地の人たちにインタビューも行いました。
また、同プロジェクトにおける日本政府の存在感を高めるべく、日英両言語によるSNSでの発信や、UNDP駐日事務所のウェブサイトに掲載する記事の作成に携わっていました。同僚の計らいで、EUが支援するプロジェクトのフィールドワークにも同行し、各団体のプロファイリングを担当させてもらうなど、実際の平和構築の現場を体験する多くの機会を得た5カ月間でした。
活動を終えての感想を教えてください
自分の理想として、平和構築や難民問題に対して受益者により近い関係かつ、自分自身が高い専門性をもったスペシャリストとして社会貢献を行いたいと思い、このプログラムに参加しました。しかし実際は、遠いところから、ジェネラリストとしてのつなぎ役になって関わっていくことが国連の役割であるように感じ、「外国人」が行う国際協力に対する限界にひるむことなく貢献を続けられることが、国連に携わる人間として大事な資質であるような気がしました。
自分が本当にやりたいことを見出だすために、今回の意義深い経験を活かしていきたいと思います。