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私の留学レポート:カナダ?トロント大学 ?中尾 智さん(3)~
国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。
今回は、カナダに留学中の中尾 智(なかお さとし)さんのレポート第3弾をご紹介します。
イエローナイフで出会えた感動のオーロラ
特に思い出深いエピソードは、カナダのイエローナイフへ旅行に行き、念願だったオーロラを見られたことです。期末テストや課題を終えてから、友人とともに3泊4日で現地ツアーを申し込み、イエローナイフに出発しました。
イエローナイフはカナダの中でもかなり北に位置していて、3泊滞在したときにオーロラに遭遇できる確率はなんと90%以上と言われています。4月にもかかわらず体感温度は-30℃ほどで、経験したことのない寒さでした。1日目にはすぐ濃いオーロラに出会うことができました。最初はゆらゆらと動く波がうっすら見える程度ですが、濃くなると色がはっきりと出て、踊るように波が形を変えていきます。その美しさと壮大さに感動し、ずっと写真を撮っていました。残念ながら2日目は4時間待っても全く見えず、3日目は3時間粘ってなんとか薄いオーロラを見ることができました。自然が相手でいつでも見られるものではないからこそ、オーロラにはロマンがあるように感じました。
近所のバレーボールチームに参加したことが留学生活の大きな転機に
留学を通して自ら飛び込んでいく姿勢の大切さを学び、積極的になれたように感じます。留学に行ったばかりのころは現地の友達もほとんどおらず、少し寂しい思いをしました。しかし、近所のコミュニティセンターで行われていたバレーボールに飛び入り参加したことが、大きな転機となりました。週2回のバレーボールを通じて現地の友達ができ、仲の良い友達を部屋に招いて、日本のカレーを楽しむ会を開くなど、より充実した生活を送ることができました。帰国後も友達とSNSで繋がっています。あの時飛び込んでいなければ、きっとこの交流へと発展することは無かったでしょう。
「留学生」として現地で生活した自分にだからこそできることを
留学した経験をAIUに還元することが、今後の目標です。留学先では現地の友達やクラスメイトに、何度も助けられました。自分が留学生として現地で生活し、授業を受け勉強するとき、最初はとても不安でした。しかし、現地でできた友達やクラスメイトが気さくに声をかけてくれたり、助けてくれたりしたことで、不安が少しずつ解消されました。今度は留学を経験した身として、AIUにやってきた交換留学生と積極的に交流し、必要な時には助けてあげられるような人になりたいと思いました。また、今後留学に出発する後輩の相談など、自分のできる範囲でAIUコミュニティに貢献できればと思います。
留学を終えた今、伝えたいこと
コロナ禍の影響を受け、出発時期や滞在期間の変更があったなかでの留学でした。しかし、待ちに待った留学に行けた経験はかけがえのないものとなりました。今回の留学で学んだ大きな教訓は、「どんな時も挑戦すればなんとかなる、飛び込めばなにかチャンスがある」ということでした。留学に不安はつきものですが、これから留学する後輩のみなさんにも、ぜひ果敢に物事に挑戦して、充実した留学生活を送ってほしいです。最後になりますが、コロナ禍にもかかわらず渡航準備を献身的にサポートし、今回の留学を実現してくださった国際センターの方々や両親に、心から感謝しています。ありがとうございました。
国際センターから留学は受け身で挑むものではなく、積極的に飛び込み、留学先大学、課外活動や留学先国の特徴を活かして、自ら充実した経験を作りだす機会です。コロナ禍で出発時期を延期したり留学の期間短縮を余儀なくされた学生が多く、中尾さんもそのお一人ですが、レポートからは充実した留学生活の様子が伝わってきて大変うれしく思います。
国際教養大学ではコロナ禍で2年間、対面での交換留学が実施できませんでしたが、日本の入国制限緩和に合わせて今年5月以降、留学生の受け入れを再開しています。
英語版ウェブサイトでは、そんな留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。オンライン留学の期間も含めて、定期的に更新していますので、ぜひこちらもご覧ください。