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私の留学レポート:アメリカ?オレゴン州立大学 ?神野 夏妃さん(2)~
国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。
今回は、アメリカに留学中の神野 夏妃(じんの なつき)さんのレポート第2弾をご紹介します。
自分の新たな一面を発見できる日々
自分のコンフォートゾーンを出ることで、新しい自分に変わり、適応できるようになる経験ができたことが私にとって留学に来て良かったことの一つです。こちらに来て、初めて二人部屋に割り当てられた時、一人の時間が失われたり、常に他人と一緒の生活はストレスなのではないかと不安でいっぱいでした。しかし、いざ始めてみると、図書館などで勉強してから夜遅くに寮に帰り、ルームメートたちとその日何があったか共有しあう生活がとても心地よい時間となっていきました。日本にいた頃は、驚くほど朝に弱かった私ですが、私より部屋を遅く出るルームメートを起こさないために、アラームが鳴る前に自動的に起きられるようになり、自分でもとても驚きました。また、留学に来る前は、自分のアイデンティティについて深く考えることはあまりありませんでした。しかし、人種、文化、セクシュアリティ、価値観などすべてが多様なキャンパスで授業を受ける日々の中で、何度も自分について考えさせられました。そして「アジア人」ということではなく、例えば髪型や服装、好きなものなど、すべてが自分を表すアイデンティティであり、それらは一人ひとり違い、自由である、ということを感じ、同時に自分が多くの固定観念に縛られていたことにも気づきました。このように新しい自分を発見できたのも留学して良かったところです。
一方、一番苦労したのは危機管理です。日本ほど治安が良くないので、自分の身の周りの物や貴重品には十分に注意を払うようにしています。図書館などで勉強をしていて少し席を離れる際も、友だちに見ていてくれるように頼んだり、一人の時は少し面倒ですが、その都度全てを片付けるようにしています。キャンパス内はセキュリティが充実していて安全なのですが、それでも夜遅くなった時などのために、ルームメートと位置情報を確認し合ったり、1日の予定を共有し合うなどのコミュニケーションをしっかり取るように心がけていました。
交友の輪が広がる課外活動
アメリカの大きな大学の特徴の一つとして、大学スポーツの試合や競技が挙げられます。課外活動ではないですが、放課後や週末には友だちと大学スポーツの観戦をすることが多いです。オレゴン州立大学では、春は陸上競技や野球、秋はフットボール、サッカー、バレーボール、冬は新体操やバスケットボール、と学期ごとに違った種目を楽しむことができます。私はこれまでスポーツの試合を生で見たことがなかったので、巨大なスタジアムで友だちと大学のイメージカラーの服を着て応援をする体験はとても新鮮でした。他校との対戦試合では、会場が熱い声援で満たされます。
私はというと、秋学期からバドミントンサークルに入りました。こちらに来てからあまり運動をしていなかったので、1週間に数回体を動かすのは気分転換になり、交友関係も広がりました。また、時々Japanese Student Associationと呼ばれる日本の文化を学ぶクラブに参加しています。日本に興味のある人にたくさん出会うことができ、国際交流の輪が広がると同時に、日本の素晴らしさにも改めて気づかされる良い機会となっています。
広大なアメリカの魅力
長かった3カ月半の夏休みに、アメリカ国内の他の州に旅行したときには学ぶことがたくさんありました。私が留学をしているオレゴン州は比較的白人の割合が多い州ですが、ニューヨークに旅行したときは、街を歩いているだけで多様な人種構成を感じられたのが印象深かったです。また、あまりの人の多さに圧倒されました。ニューヨークに行く前は大都市ということで治安の面が少し不安だったのですが、逆に大勢の人に常に囲まれることで安全に感じることも多かったのが個人的に予想外でした。
そして、9月の初めにコロラド州に旅行に行った際に見た、美しい景色や連なる山々は雄大で感動的でした。現地の友だちがコロラドで見られる様々な農業の形態を説明してくれて、地理の教科書で見たことのある景色を実際に見ることができたのは興味深かったです。広大なアメリカではどこに行っても新しい発見がありとても刺激的だなと思いました。
留学生活も残り2カ月、最後まで後悔なくやりきること
日本とは違うアメリカの文化や社会のルールを学び、適応してきました。例えば、アメリカではおじぎをすることはあまり意味がないので、止まってくれた車に対して手を挙げて感謝を伝える、などです。留学も残り約2カ月となりました。このように、普段の生活でも授業でも新しいことを発見し学んで、吸収することを最後まで忘れず、より楽しく充実した日々を送れるように頑張りたいです。私は留学中にやりたいことリストを作成しています。リストの内容は、近くのダウンタウンの飲食店を帰国前に制覇すること、授業に毎回全集中で取り組むこと、課題は手を抜かずに高いレベルでやりきること、コミュニケーションの機会を多く持ち英語力を伸ばし続けること、そして少しでも多く新しい自分を発見することなど、それらを達成して後悔なく帰国できたらと思います。
国際センターから一言
「自分のコンフォートゾーン」から飛び出すことは、「新しい自分の発見」につながる好機ですよね。そのような留学生活から得る「新しい自信」とともに、行動範囲が広がり、これまで気づかなかった「新しい能力」も体得されている様子が伺えます。残りの留学生活でも、どのような出会いや経験が待っているか楽しみですね。
国際教養大学ではコロナ禍で2年間、対面での交換留学が実施できませんでしたが、日本の入国制限緩和に合わせて今年5月以降、留学生の受け入れを再開しています。
英語版ウェブサイトでは、そんな留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。オンライン留学の期間も含めて、定期的に更新していますので、ぜひこちらもご覧ください。