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私のオススメ授業紹介:秋田学Ⅱ(佐川 美卯さん)
国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。
今回は佐川 美卯(さがわ みう)さんのオススメ授業をご紹介します。
皆さん、こんにちは。佐川 美卯です。今回紹介するオススメ授業は「秋田学Ⅱ」です!
科目情報
- JAS380 秋田学Ⅱ
- 教員:椙本 歩美 准教授
- 単位数:3単位
発信力の強化練習になる
私はこの科目を留学に行く直前の学期に履修しました。なぜなら、留学に行く前に日本の文化について学んでおきたかったからです。特に、秋田について学ぶこの授業は、まさしくAIUでしか学ぶことのできない授業です。せっかく縁あって秋田に来たのに、秋田について知らないのはもったいないと思い、この授業を履修することにしました。
秋田学Ⅱをオススメする点
アウトプットの機会がたくさんある
担当の椙本先生は学生主体の学びを大切にしてくださるため、インプットだけでなく、自分の意見をアウトプットする機会が多くあるのがこの科目の魅力です。2度のフィールドトリップがあり、秋田の文化を肌で感じることができます。秋田県西部にある男鹿市を訪れ、ユネスコ無形文化遺産であるナマハゲの習俗が体感できる学習講座を受け、実際にナマハゲをされている方にお会いしてインタビューを行いました。
授業内のディスカッションや学期末のプレゼンテーションなど、グループワークの機会もたくさん設けられているので、仲間とともに話し合うことで、秋田や日本の文化への考えを深めることができます。
海外の視点から日本を見つめることができる
もう1つこの科目の面白い点として、海外の視点から日本について学ぶことができることです。クラスメイトの大半が留学生のため、留学生の出身国の文化と日本の文化との共通点や相違点を見つけていくプロセスがとても面白かったです。グループワークのメンバーが私以外全員留学生だったこともあり、グループワークを上手く進められるか不安でしたが、お互いの意見を尊重し、お互いの視点を共有し合うことで、海外からの視点と日本の視点を交えたプレゼンテーションを作り上げることができました。
また、授業中や課題では秋田や日本について外国人の方が英語で書いた文献も読むため、そのような文献からも同じテーマに関する日本人の考え方と海外の考え方を比較しながら理解を深めることができます。
こんな人におすすめ!
この授業は、サステナビリティに興味のある人にもおすすめできる授業です。現在、日本の課題として都市部と農村部の格差(人口、財政、観光業などにおいて)が挙げられますが、それらの問題について学び、より持続可能な社会について模索したい人にとっても履修する意義のある授業だと思います。この科目は科目レベルが上級の授業ですが、留学前に履修することもオススメです。実際に留学してみて日本について聞かれる機会は想像していたよりも多く、「秋田学」の授業で、秋田を中心とした日本の文化や課題について学んでおいてよかったと感じています。
今後の学びに繋がる発見
私は日本の伝統文化に興味があり、「ENG150 英作文Ⅱと図書館調査手法序論」の授業でも日本の伝統音楽の存続の可能性についてのエッセイを書きました。また、留学後にはAIUでの学びを通じて獲得した知識とスキルを統合しながら、プロジェクトを完成させる「総合セミナー」を履修するのですが、そこで作成する「Capstone Essay」では、日本の伝統文化のあるべき姿について言及したいと考えています。そのため、留学前の段階で「秋田学Ⅱ」の授業を履修できたのは、自分にとって非常によい学びの流れとなりました。秋田の伝統文化、特にナマハゲ文化について理解を深めていく中で、ただ観光客に喜んでもらうための表面的なパフォーマンスだけでは、伝統文化の価値を確実に伝承していくことは難しいことを知りました。観光客にも、伝統文化の歴史や目的といった本質的な部分についても理解し共感してもらうことが大切なのだと気づきました。これは、今後の学びに繋がる新たな発見でした。