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私のオススメ授業紹介:微積分学(丹羽 柚葵さん)
国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。
今回は丹羽 柚葵(にわ ゆずき)さんのオススメ授業をご紹介します。
皆さん、こんにちは。丹羽 柚葵です。今回紹介するオススメ授業は「微積分学」です!
科目情報
- MAT250 微積分学
- 教員:橘 保貴 助教
- 単位数:3単位
微積分学への興味と履修したきっかけ
私が微積分学を履修した理由は、数学の基礎を深めるだけでなく、その重要性にも興味を持ったからです。微積分学は17世紀末から18世紀初頭に、アイザック?ニュートンとゴットフリート?ライプニッツによって独自に発展された、まさに知の宝庫です。ニュートンは物体の運動や力学の法則を微分を使って解析し、微積分学の基礎を築きました。微積分学を学ぶことは数学的なスキルを向上させるだけでなく、その学問の起源や進化についても理解を深めることができると考えています。
魅力的でおすすめな微積分学のポイント
高校の数学では、与えられた問題に対して解き方を学ぶことが中心であり、いわばルールの決まったゲームのようなものでした。しかし、大学の微積分学では、さらに深い議論へと進むことができます。微積分学の魅力は、単なる計算だけでなく、数学の論理に関する根本的理解や証明に迫ることができる点です。数式やグラフだけでなく、数学的な思考力を養うことができるのも魅力の一つです。授業を通して、数学の基礎から出発して徐々に理論を組み立て、微積分学の真髄に触れることができました。
この科目をオススメしたい人
では、この科目を履修するべき人たちはどのような人たちでしょうか?まずは数学に興味がある人にオススメです。微積分学は数学の一分野であり、数学の奥深さや美しさに触れることができます。さらに、より深く数学について学びたい人にもオススメです。高校時代の学習から進展した範囲の数学はとても面白いものでした。また、証明が好きな人や根本的な理由が気になる人、好奇心の強い人にもぜひ履修してほしい科目です。微積分学には、数学的思考力を養うためのチャンスが広がっています。
イプシロン-デルタ論法
微積分学には、数多くの理論や手法が存在しますが、その中でもイプシロン-デルタ論法は重要な概念です。イプシロン-デルタ論法は、「ある条件を満たすイプシロンとデルタという二つの変数を用いて、関数の極限(関数値の収束)を定義する方法」と言えます。実際にイプシロン-デルタ論法を使った関数の極限表現は、この授業の課題の一つでした。例えば、関数f(x)が「x>0の範囲でf(x)=x^2,x<0の範囲でf(x)=-x^2」の場合、x→0のときf(x)の値は0に収束することを論理式で表現しました。このような問題で、高校までの知識だけではグラフを書くなど、直感的にしか結論を導けませんでしたが、大学の微積分学では「限りなく近づく」という概念を論理式で表現することができます。このような定義と表現によって、微積分学の面白さや深さを実感することができました。
この科目を履修した感想
抽象的な数学の概念を具体的な問題に応用することで、数学の奥深さや美しさに触れながら、自身の思考力を鍛えることができたのは貴重な経験でした。また、授業内での証明や議論は刺激的であり、数学に対する理解がより深まりました。微積分学を履修することで、数学の基礎を確実に身につけ、応用力を高めることができました。将来的にも数学を活用した分野に進む予定であれば、微積分学の履修は非常に役立つことは間違いありません。数字が苦手な人には微積分学への抵抗があるかもしれませんが、数学的思考力を養えるチャンスでもありますし、克服する価値があると思います。微積分学は数学の基礎を深める上で非常に重要な分野であり、数多くの発見や応用の可能性を秘めています。数学に興味がある方や好奇心の強い方にとって、微積分学は刺激的で魅力的な探求の道となることでしょう。
橘 保貴先生からのメッセージ
微分積分学(解析学)では、私たちが当然だと思っている事柄に対する理解がどれほど曖昧であるか、そしてそれを論理的に正確に定義したり導いたりするのが決して単純でないこと、さらにそのようなプロセスを積み重ねることで予期せぬ豊かな結果を得られることを、具体的な例を通じて体験することができます。このような経験は、数学だけでなく、あらゆる学問に対する見方を変える機会となるのではないでしょうか。