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私の留学レポート:ベトナム?ハノイ貿易大学?小田島 碧海さん(3)~
国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。
今回は、ベトナムに留学中の小田島 碧海(こだしま まりん)さんのレポート最終回をご紹介します。
ベトナム独特の交通文化
「ベトナム」とインターネットで検索するとよくバイクの写真が出てきますが、ハノイの道路は、常にバイクが行き交い、その数と速さには圧倒されました。初めはバイクタクシーの後ろに乗るのが本当に怖くて、道路標識や交通ルールがあまり守られていないように見えましたが、徐々に慣れてくると、バイクが次々と交差し、予測不能な動きをする一方で、何となく交通バランスが取れているような不思議な調和を感じました。また、バイクはハノイの人々にとって個人の移動手段だけでなくさまざまな目的で使われています。物品輸送や移動販売、家族での移動手段など、バイクは市民生活の一部としてなくてはならない存在です。なんでもバイクで運ぶので、いろいろな物がぶら下がっていたり乗っていたりしています。一番驚いたのはまだ豚の形を保った生肉がバイクの両側にぶら下げられていた時です。ハノイの道路でバイクの後ろに乗って独特な交通文化を体験できたことは、スリリングでありながらも地元の雰囲気を一番感じられた経験でした。
他人まかせにしないで物事を進める大切さ
自分のために自己主張することができるようになったのも留学の成果の一つだと思います。ベトナムは日本に比べて時間にルーズになりがちで、何か依頼しても返事が来なかったり、イベントがいつの間にかなくなっていたりということが度々ありました。何事も自ら行動しないと物事が進まないので、大学の必要な手続きにおいても書類をもらうために担当者に何度も何度も、目的が達成できるまで連絡をしました。自分のことは他人任せにせず、常に相手への確認を怠らずに責任を持って取り組むことができるようになったと思います。
留学中に課題として残ったのは、自分一人の時間の過ごし方に対する悩みでした。高校生の時のフランス留学では、常にホストファミリーがそばにいてくれたため、寂しさを感じることはありませんでした。しかし、今回の留学では自炊の一人暮らしをしており、一人の時間が非常に長くなってしまいました。留学当初は新しい環境に慣れることに一生懸命で、外出や新しい友人との交流に時間を使うよう努力していましたが、友人が留学を終えて自国に帰るなど環境が変わると次第に一人の時間が増えていくことに対して寂しさを感じるようになりました。しかし、この課題に直面したことで、自分と向き合い、将来を考えながら内省する時間が得られたとも感じています。これから社会に出ていく前に一人の時間の過ごし方をよりよい方向で模索していきたいです。
より専門性を深めるために
留学中、当初の計画どおりにマネジメントやマーケティング、国際貿易法など、ビジネスに関連する授業をたくさん受講することができました。私は留学生だったので学科をまたいで授業を受講できたのですが、どの学科でも学生の専門知識の深さを目の当たりにし、その見識に驚かされる場面が多々ありました。留学後は、自分の興味がある分野に集中し、専門性を深めて学んでいきたいと思います。また、留学中の短期インターンでは、ベトナムで日本の技術や文化を広めている方々から直接学ぶ貴重な機会をいただきました。今後は、ビジネスについてより深く学び、国際的な視野を持ちながら日本の技術や文化を積極的に海外に発信できる人間になりたいと思っています。
常識が覆される刺激的な日々
今回の留学では、これまで持っていた常識が次々に覆されていきました。暑さを避けるために夜10時でも外で子供がバドミントンをしていたり、外でブタが一頭丸焼きされていたり、教室の室内温度をクラスメイトがかわるがわる自分好みに調整したり、本当に飽きる暇がないくらい、濃密な一年を過ごすことができたと思います。この一年は、驚きと新しい環境への順応の繰り返しでした。これからも自分の中にあった常識や価値観で物事を判断するのではなく、違いを理解する姿勢を忘れずに、受容できる人間になりたい、そうありたい、と思います。
最後になりますが、私の留学に関わってくれた全ての人々に心から感謝しています。皆さんのサポートと温かい励ましのおかげで、私は充実した貴重な1年間を送ることができました。これからも感謝の気持ちを忘れずにいろいろなことに挑戦したいと思います。
国際センターから一言
ベトナムを深く深く体験する1年となりましたね。あまりに違うベトナムでの生活についてご相談をいただいたこともありましたが、文化の違いに振り回されるのではなく、違いを受容しながら、いい意味で自己主張ができるようになった小田島さんの成長が感じられるレポート最終回になったと思います。9月からはぜひAIUのキャンパスでビジネスについてより深く学び、濃密だったベトナムでの時間を後輩にも伝えていただけたらと思います。
英語版ウェブサイトでは、留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。