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インタビュー:本学大学院生が2023 Swadesh DeRoy Memorial Scholarship Award for Penで準優勝
2024年1月、国際教養大学専門職大学院発信力実践領域のDing Xiaolinさん(丁 暁琳、以下、Linnさん)が、日本外国特派員協会(以下、FCCJ)の主催する「The 2023 Swadesh DeRoy Memorial Scholarship Award for Pen(ジャーナリズム奨学金)」の準優勝者2名のうちの1名として表彰されました。
中国?広州出身で、カナダの大学でジャーナリズムとマスコミを専攻していたLinnさん。日本のアニメや文化が好きなLinnさんは日本の大学院に進学したいと思い、高校卒業後、集中的に日本語を学び、日本語能力試験一級も取得しています。今までの実績、ポッドキャスト制作の経験などを活かした取り組み、今後の抱負についてお話を聞きました。
「あしかがフラワーパーク」との出会い
Linn:わたしはカナダへ留学後、中国に戻りポッドキャストを手掛けていました。日中の国境を越えた、民間人や民間団体どうしの交流や協力に関心があり、2022年に日中の交流事業コンテストに参加したときに栃木県出身の学生と一緒のグループになり、栃木県足利市にある「あしかがフラワーパーク」について知る機会がありました。またGCPのジャーナリズムのクラスで『Tokyo Weekender』に記事を投稿できる機会があることを知りました。このメディアは、1970年に創刊された日本現存最古の歴史を持つ外国人向けの英字情報誌です。記事の作成にあたり、まずはあしかがフラワーパークのウェブサイトについての分析を行いました。ウェブサイトは四季で4つの章立てが行われていましたが、そこに自分の新たな視点を加えることであしかがフラワーパークに新たなビジョン、興味関心を持ってもらえるような構成を企画しました。そうした点を評価していただき、実際に『Tokyo Weekender』に記事が掲載されました。自分の原稿には日本語ならではの短歌や韻を踏むなどの工夫を盛り込みたかったのですが、英語誌のため制作の過程で取り入れられなくなり、大変なことも多かったです。
FCCJとの縁
Linn:大学院の専攻では通訳の授業やインターン、ジャーナリストとしての論文?記事発表が単位取得に含まれており、先生方を通じてTBSラジオのインターンや番組制作などに取り組んでいます。先生方のご紹介でFCCJに見学に行ったこともあり、FCCJの記者会見の同時通訳について学んだこともありました。今回の奨学金は大学からの周知メールで知りましたが、自分が執筆した『Tokyo Weekender(2023年4月発行)』のあしかがフラワーパークの記事作成について発表する機会になると思い応募しました。谷川先生、小西先生をはじめ、たくさんの方々にご指導をいただきながら進められたおかげで、このような賞をいただけたことは嬉しかったです。
現在の取り組み
Linn:TBSラジオのインターンとして、30名ほどのAIU生の仲間の協力をいただきながら、インターン企画のドキュメンタリー制作に取り組んでいます。声と動画の力を通じての「つながり」という視点でプロデュース?制作をしています。メディアを通じて人々のメッセージを伝え、国際的なつながり、勇気と希望をもたらせるような内容のドキュメンタリーを作りたいと考えています。
今後の抱負
Linn:本年7月に行われるTEDxAkitaIntlUの講演企画にも共同代表として取り組んでいます。テーマは「Connect」。国境を越えて、次元を超えて様々なつながりを新たに創造したいと考えています。また、AIU JAZZ研究会とAIU ROCK BANDのメンバーと一緒に作ったオリジナルソングを披露する予定です。日本全国、世界各国?地域から集まった好奇心旺盛で行動力のある学生たちの力を結集し、学年や国籍、地域の垣根を越えて交流を深めたいです。
谷川先生からメッセージ
メディア記事の作成は読み手からは分からない難しさがあります。テーマ設定と内容の企画構成から始まり(この時点で多くの場合、はねられます)、取材を経て最終局面の文章の「詰め」の作業にとても骨が折れます。記事を最終的に出せた学生はこのハードルを越えた人たちで、辛抱強さと努力の賜物です。受賞した華やかさの背後にある下地の部分に拍手を送りたいと思います。