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2024年度国際教養大学春季入学式を挙行

4月7日(日)、2024年度春季入学式を挙行し、国際教養学部177名、海外からの短期留学生88名、専門職大学院11名、合計276名が新たにAIU生の一員となりました。式には、神部 秀行 秋田県副知事をはじめ、多くの来賓の方々、新入生とそのご家族にご参列いただきました。

カセム学長による式辞の写真
カセム学長による式辞

式辞の冒頭に、モンテ?カセム学長が台湾の東北部で発生した地震により亡くなった方々に哀悼の意を表し、会場では黙とうが捧げられました。

また、新入生に向けて「皆さんは将来のグローバルリーダーとして、このAIUで数年を過ごしていただくことになります。」と述べ、「AIUは世界の知性が集まる『るつぼ』であり、皆さんが参加することで、未来を形作る可能性を秘めています。そのためには学業において卓越し、居住型キャンパスで友情を享受することです。秋田には偉大な自然と深い文化があります。AIUの周囲の地域に目を向けてください。創立以来、AIUを20年間支えてくださったのは、地域の方々なのです。皆さんを暖かく迎え、面倒をみてくださるでしょう。AIUでの時間は忙しいものになると思いますが、それが意義深く忘れがたいものとなることを、教職員一同とともにお約束します。イギリスの詩人トーマス?オズバート?モーダウント(Thomas Osbert Mordaunt, 1730-1809)が言ったように、『輝かしく濃密な一時間は、名もなき一生にも値する』のです。改めて皆さん、入学おめでとうございます。」と歓迎と激励の言葉を送りました。

続いて、来賓の神部 秀行 秋田県副知事と北林 丈正 秋田県議会議長からご祝辞をいただきました。

神部副知事による祝辞の写真
神部副知事による祝辞

神部 秀行 秋田県副知事はSNSの普及、AI(人工知能)、量子コンピューター、ナノテクノロジーといった技術の進展や世界情勢を踏まえ、新入生に向けて「皆さんは今日ここ国際教養大学から『知の探求』の旅をスタートさせます。国際教養大学は多様性と可能性に満ちた空間です。学生の特権とも言える、時間を忘れて大いに学び、大いに議論することを楽しんで欲しいと思います。そして、縁あって学生生活を送ることとなった秋田というフィールドで、自らの考えが社会に通用するか、地域社会との交流を通じて試してみてください。その交流は、皆さんに秋田の地域文化との接点を与え、学生生活に潤いをもたらしてくれるはずです。」と述べられ、「開学から20年の歳月で築き、磨き上げられてきた『AIU SPIRIT』を胸に、多くの仲間と切磋琢磨しながら、大変革の時代の国際社会、地域社会を力強く牽引するリーダーとなるべく、大いに成長されることを期待しております。」と激励しました。

北林秋田県議会議長による祝辞の写真
北林秋田県議会議長による祝辞

また、北林 丈正 秋田県議会議長は「現代は、グローバル化の進展や、デジタルテクノロジー?AI等に代表される各種技術の飛躍的な発展により、あらゆる分野で変化が進み、まさに激動の時代に突入しております。そのため、現代社会においては、世界の広範な事象に関する幅広い知識と深い理解、物事の本質を見抜く洞察力や思考力、これらの上に築かれたグローバルな視野とともに、適切な判断を下せる多角的な視点を身につけ、高いコミュニケーション能力によって自らの意見を主張できる、国際教養人が求められております。」と述べられ、「皆さんがこれから学ぶ、ここ国際教養大学は、グローバル人材の育成に力を注いでいる大学であります。学生生活の一日一日、一瞬一瞬を大切にし、この充実した環境の中で存分に学び、さまざまな活動を実践することで、この秋田の地を拠点として活躍する、グローバルリーダーたる人物となられるよう御期待申し上げます。」と、エールを送りました。

新学部生代表の高原 堅太郎さんの写真
新学部生代表の高原 堅太郎さん

その後、新学部生を代表して高原 堅太郎さんが、パレスチナのガザ地区での武力衝突、能登半島地震などの事例を挙げながら「有意義に生きる」ことについて「ガザでの戦闘や能登半島地震から学んだ教訓こそ、私たちの当たり前が、他の人にとって当たり前ではないことです。明日何が起きるかわからないこの世界で、今を有意義に生きようと思うようになりました。」「大学では主に日中関係や日米関係について学びを深め、将来は外交官となり、日本と諸外国との関係をより一層深めていきたいと考えています。AIUにおいて様々な価値観や考え方を持った学生や教職員方との関わりを通じ、コミュニケーション能力や問題解決力を養いたいと思います」「『一期一会』という言葉があります。人生は一度しかありません。AIUのキャンパスライフでは、今やりたいことを精一杯、後悔をしないように挑戦しましょう。」とスピーチしました。

新大学院生代表のピュー タン カンさん

続いて、新大学院生を代表してピュー タン カンさんがスピーチし、「学部時代は日本語を専攻しており、いつか日本に留学し文化を学びながら日本語を生かすことが私の夢でした」「2021年のミャンマーの政治的な状況からグローバルメディアとコミュニケーションの重要性を改めて認識するようになりました。また、ソーシャルメディア上の情報が不完全で偏っていたこととメディアリテラシーが低いことが、ミャンマーにおいて誤解や歪んだ現実の認識を引き起こしていたことを学んだのです。」「私の目標はAIU での実地経験からデータと実践的な知識を獲得することです。その知識を学術研究で活用することで、ミャンマーでのポジティブな進展に貢献することを期待しています。」と抱負を述べました。

最後に渡辺 玲子 特任教授(ヴァイオリン)と坂野 伊都子さん(ピアノ)による祝賀曲演奏が行われ、式典の後にはAIU竿燈会による演技が披露され、新入生とご家族を歓迎しました。

※実際の式辞やスピーチは一部英語で行われていますが、ここでは要約して日本語訳を掲載しています。