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私の留学レポート:オーストラリア?マッコーリー大学?東 翔太郎さん(2)~

国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。良いことばかりじゃない、ときには苦しいことや辛いこともあるのがAIUの「本気」の留学です。ここでは、そんな学生一人ひとりのストーリーを自身の言葉でレポートしてもらいます。

今回は、オーストラリアに留学中の東 翔太郎(ひがし しょうたろう)さんのレポート第2弾をご紹介します。

東さん(エアーズロックの前にて)

興味深かった授業

Development Studies: Global Economic Inequality, International Aid, and Human Rights(参考邦題:『開発学:世界経済の不平等、国際援助、人権』)

私は国際協力の分野に関心があり、人類学や社会学を幅広く学ぼうと思いマッコーリー大学に留学することを決めました。特にこの授業は最初から履修することを考えていた科目の一つです。国際教養大学でInternational Cooperation and Development Ⅰ(国際協力?開発論Ⅰ)の科目を履修していたため、ある程度の予備知識を必要とする授業にもついていくことができました。また、講義形式とディスカッション形式の2コマが週に1回ずつあり、ディスカッションでは少人数でのグループワークがメインに行われましたが、AIUでの少人数授業の経験から、積極的に参加することができたと思います。この科目は人類学に位置づけられており、国際協力に対する人文学的なアプローチについて学ぶことができました。文化的な違いなどを考慮できず、国際協力が西洋側からの一方的な援助になるといった実情もあることを踏まえて、これからの国際協力のあり方をディスカッションしました。

Disaster and Resilient Communities(参考邦題:『災害と回復力のあるコミュニティ』)

オーストラリアは日本と異なり、地震が少ないと言われています。授業中のディスカッションでよく取り上げられる災害は、洪水や山火事などです。そのため地震についてのディスカッションでは、私自身の知識や経験を話す機会が多くありました。起こる災害が異なるとはいえ、その対応には多くの共通点があります。オーストラリアの山火事においても日本の地震においても、地域住民間での情報共有や助け合い、町全体としての迅速な避難指示が不可欠です。街づくりの観点から災害について考えることで、災害時に迅速に対応するためには、どのような対策が必要なのかを深く考えることができました。

タスマニア島は森林火災が頻発する地域ですが、それを乗り越えた土地や街は、美しく穏やかな風景を保っています。

さまざまなバックグラウンドを持つ人との出会い

前回の留学レポートでも紹介しましたが、私はホテルでハウスキーピングのアルバイトをしています。少人数での作業のため、同僚ととても親しくなり、日々影響を受けています。特にアフガニスタン出身の同僚からは、いつもたくさんの勇気をもらっています。彼女は、紛争の影響で両親と6カ月ほど連絡が取れない状況にあるなか、オーストラリアで永住権を取得し、家族を探しながらアルバイトをしていました。その後、一度帰国した彼女から、無事に家族を見つけることができたと聞いた時は、とても嬉しかったです。彼女をはじめ、さまざまなバックグラウンドを持つ人々と共に働ける環境に日々感謝して過ごしています。

メルボルンにあるカラフルなビーチハウス

7月なのに寒い!休暇はオーストラリア旅行を満喫

オーストラリアは南半球に位置しており、季節が日本とは逆になります。そのため、私は7月の留学中に冬休みを経験しました。7月なのに気温が一桁の時は不思議な気持ちになりました。観光を楽しむことも留学の目的の一つにしていたため、休暇中に多くの場所を訪れました。タスマニア島では、「魔女の宅急便」に出てくるパン屋のモデルになったと言われているパン屋を訪れたり、野生のワラビーを見たりしました。

「魔女の宅急便」に出てくるパン屋のモデルと言われているROSS Village Bakery

シドニーでは、オペラハウスで初めて生のオペラを聞くことができました。心が震えるほどの声でとても感動しました。

人生初のオペラをシドニーオペラハウスで見ました。

人生で一度は訪れてみたかったエアーズロックにも行きました。想像以上に大きく、際限なく広がる空間の中で堂々とそびえ立っていました。シドニーと並ぶオーストラリア主要都市のメルボルンでは、ビクトリア州立図書館やナイトマーケットを訪れました。カフェ文化が世界的に有名なメルボルンで食べたブランチは、これまで食べた中でも一番おいしかったです。
また、ケアンズではコアラを抱っこしました。想像していたよりもずっと重く、そしてずっとかわいかったです。

美しい図書館として世界的に有名なビクトリア州立図書館

これからも挑戦を続けたい

早いもので留学は残り半分を切ってしまいました。オーストラリアは冬休みが短く、留学期間も9カ月ほどと、他の留学先に比べると短いです。そのため、やり残したことがないように、これからもさまざまなことに挑戦したいと思っています。今学期は、今まで深く学んだことのなかったジェンダーの授業も履修しています。勉強やアルバイトなどを頑張りつつ、新しく挑戦できるものがあれば、どんどん挑戦していきたいです。また、オーストラリアでの生活にも慣れてきたため、就活にも取りかかっていこうと思っています。コロナ禍が落ち着き、オンラインでの就活が以前よりは少なくなっていますが、一人の時間を活用して、自身の将来について深く考えたいです。

タスマニア州のブルーニー島(Bruny Island)です。大自然を感じる絶景でした。

国際センターから一言

東さんのように、本学で培った学びをもとに、留学先でさらにそれを深められることこそ、留学の醍醐味ですね。授業では、受け身に留まらず、積極的に自身の体験を共有されたようで、AIUでのディスカッション経験が活かされたことがうかがえ、今後留学を目指す学生にとって大いに励みとなるでしょう。

英語版ウェブサイトでは、留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。ぜひこちらもご覧ください